木曜日の勤務

朝出勤したら、ナースのほとんどが6人受け持ち。
シフトに入っていたナースが、一人、休んだようです。
私のリストは5人でしたが、案の定、シフトが始まる前に6人目しかも新入院をあてがわれました。
7時15分、夜勤からレポートを受けている最中に6人目のレポート電話がかかってきて、
電話してきたERナースに「タイミング悪いから今は無理」というとキレられました。
「6時45分から電話してるのに、夜勤がレポート受けるのを拒否したのよ!だから今、あなたが受けなければいけない!」
はああ!
あんた何様!
夜通しそこにいた患者のレポートの電話をかけるのを、朝の6時45分まで待つ方が悪いのです。
6時45分はシフトチェンジ前のハドル(朝礼)が始まる時間。
このハドルには夜勤も日勤も参加しているので、
手術室からも、救急室からも患者を送ってきてはいけない時間なのです。
レポートだって同じこと。

そんなこんなで夜勤からのレポートも遅れたし
足の一部を前日に切断したのに痛み止めが足りなくて怒っている患者さんがいて、シフトチェンジの直後に執刀医が来て
「ナースをここによこしなさい!」とお怒り。
「なんで痛み止めが足りないんだ!?ぼくはオーダーしておいたはずだ!(怒)」
オーダーを見たら、ドクターの言う通りちゃんとオーダーはある。
それを夜勤がイニシエイトしていなかったのでオーダーは眠ったままになっていたのです。
「はい、オーダーあります。」
「なにが起こったんだ!(怒)」

昨日のナースがイニシエイトしてなかったんです。すみませんドクター。

ふっ 私のせいじゃなくてよ。

おかげで患者さんは私には怒らなかった‥
それどころか
「結婚しているのかい?そうか
残念だなあ〜してなければほら、可能性あったよね僕達。」

いえ、ないです。

この人には痛み止めを頻繁にあげなければならなくて、時間を取られますが
好かれてると、何かとやりやすい。
「いいんだよー、遅れても!忙しいんだもんね!ありがとうね!」とか言ってくれる。

退院が三件。
一人目を退院させた部屋が掃除された途端に
すぐにまた患者がアサインされました。
緩和ケアの患者さんでした。
その方の様子をちらっと見ただけで、24時間以内に亡くなるだろうとわかりました。

他には、家族間がうまくいってなくって
患者の孫から息子から、じゃんじゃん電話が入って
時間を取られて困る(むげに切れない)患者さんや
チューブで食事も薬もあげている患者さん(時間かかる)、
抗生物質やらなんやら静注がひっきりなしの患者さん、
退院させたものの「薬をもらいに薬局に来たけど高いからなんとかして!払えない!」
と電話を入れてくる嫁さん。
払えないって言われても‥。そんなん、ナースの仕事じゃないわ‥ ないんだけど、ケースマネジャーと相談していろんなオプションを探してあげましたよ。
当たり前のように、チャート、激遅れ
退院させた人のぶんだけでもなんとかしないと後になるとチャートできなくなってしまうので脇目も振らずガンガン、やろうとしたらまた患者家族から電話(涙)
勘弁してーーー
そこへ
ヘモグロビンが5.4(10以上。7以下だと大抵が輸血になる)とか
同僚の患者が脈拍20(普通は60以上)とか
クリティカルなことが次々起こる呪われたわがフロア。
ギャーーーー(号泣)

もちろん、休憩なし。
4時過ぎて、やっと形になって来たので
夕方の薬をあげたらせめて座ってバナナ食べよう‥と
薬の準備をしてから、ナーシングステーションに行ったら
秘書が言いました。
「4**室、ヘルプが必要だって。」

4**室は、お昼に受け入れた緩和ケアの患者さんです。
これは、来たな。と思いました。
死亡の宣告には心電図のほか、二人のナースがそれぞれ脈を1分取らないといけないので
一旦首から下ろした聴診器をまた引っ掛けて、部屋に向かいました。
部屋に入ると、患者さんと、ご主人だけで
「息をしていないみたいだよ」というご主人。
患者さんの顔を見たら、明らかでした。
脈をとって、一旦退室し、ドクターに電話をして「ナースが医師の代わりに死亡宣告して良い」というオーダーをもらい、チャージナースに一緒に来てもらいました。
心電図の
ーーーーーーー
を見て、旦那さんが
「彼女は、去ったのだね。」
と聞きました。頷いた私。
旦那さん、うー!と泣きました‥
35年の結婚生活だったそうです。

家族が悲しんでいる間、ナースには誰かが亡くなるとすぐにやらなければならないことがあります。
臓器バンクへの電話。
この患者さんは診断名からして臓器の提供者にはなり得ないとわかっていますが
そんな場合でも、一律に30分以内にかけなければなりません。
そして、悲しんでいる患者さんの家族のところへ行って

検死、やりたいですかー?
火葬?土葬?
葬儀社はどこにする?
はい、ここに住所とサインして。

なんて質問をして書類を作らないといけないのです。
この書類はご遺体を安置所に送るときに必要なので、待てない。
自分の仕事が恨めしいのはこんな時です。

質問が終わり、ご主人は帰るというので
彼をぎゅうと抱きしめて、エレベーターまで、一緒に歩きました。
「あなたがさっき言ったように、もう彼女は苦しまなくっていいのよ」
というと
「そうだね。でもね、やっぱり彼女にはここにいて欲しかったよ」
とご主人。
この後、ワシの涙腺崩壊。
何年ナースをやってても、これは、しょうがない。

ご家族が去ってからは大急ぎで、でも心を込めて
管を抜き、身体をきれいにしてあげます。

他の患者さんもいるので
気持ちを切り替えて、みんなの夕方の薬をあげたら
すでに夜勤がきてる‥

チャートを終えてへっとへとでフロアを出る時
同僚のMと一緒になりました
Mは先に書いた脈拍20の患者さんのプライマリーナースだったので
今日の荒れたフロアを乗り切った戦友のような感じでした。
 いやー、今日、きつかったよね‥
 でもさ、終わったよ!
 M、あなたも明日来なくていいのよね?
 
 明日休みだよ〜!
 きつかったけど、何が嫌だったってさ、患者がそんな状態やのに
 ドクター某がこんなこと言いよった!
 頭にきたのなんの! 殴ったろかと思った。

 何それー!ありえヘーン!

と、二人でブースカ言いながら駐車場まで歩きました。

激疲れ。
いつもならその日のうちに足のリンパ流しをやってから寝るのに
とてもじゃないが、そんな余力は残ってませんでしたよ。
連勤でなくてよかった‥本当に良かった‥

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