ワーストナース

水曜日
「白いセーターの天使」の記事で書いたとおり
エルシーをハグしてお別れした、そのおよそ8時間後に
彼女のご主人は亡くなったのだそう。
私達の次に引き継いだナース、デビーのシフト中のできごとで
彼女にエルシーの様子を聞きたかったけれど
今日はデビーはお休みだった。
ただナーシングステーションのカウンターの上に
エルシーから
Thank you for everything
と書かれた、スタッフ宛の小さなカードが
役目を終えたお見舞いのお花の花瓶と一緒に残されていた

ここは小さな町の小さな病院とはいえ、彼らは隣りの市から救急搬送で来ていたので
偶然に会うこともたぶんないだろうけれど
彼女の事を考えるたびに
私は心の中で彼女にハグをするだろう



今日はフロアがえらい混雑してた。

看護学生が午前中だけ実習にきてたのに加えて
さらに、看護助手学生もきたのと
患者さんも退院したり、トランスファーしてきたり。

私は患者三人のうちの二人の退院手続きをして
のこりは一人だけだから楽かと言えばそうでもなかった。
神経質なおじいさんで、あれやこれやと要求の多い、エイド泣かせの患者。
でも憎めないところがって
 慌てちゃダメだよ、時間をかけなさいよ
とキビキビ動こうとしている私にブレーキをかける。

それでも指導ナースの受け持ってた患者よりは
よっぽど協力的だった。

指導ナースが受け持っていたのも
私が受け持っていたのも
MRSAポジティブの患者。
MRSAとは
Methicillin-resistant Staphylococcus aureusの頭文字をとってMRSA
「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」のこと。

私の患者は部屋から出ずに、トイレに行き来するだけで
部屋に入る時には、いちいち、使い捨てガウンを着て看護をする。
ちょっとめんどくさいけど、それをちゃんとしていればそんなに怖がる事は無い。

でも指導ナースの患者は
他の患者が奥さんやエイドといっしょに廊下を歩いているのを見て
自分も歩きたくなった。
で、看護学生くん(彼も最終セメスターなんだから、そのぐらい、気づけばいいものを)と一緒に出てきちゃった。
しかも、他の患者さんと談笑しながら歩き回る姿に

指導ナース真っ青
部屋に戻るように注意した。理由も説明した。

しばらくしたら、またおじいさんは通って行った

 他の患者が歩いているのに
 自分だけダメなのはおかしい!


という。
おかしくないって!
菌 ばらまくなよ〜!

指導ナースと患者はそんなことで関係悪化。
というか、患者から一方的に嫌われた

数時間後の
シフトチェンジの時にベッドサイドレポートに来た
新旧シフトのナース(プラス私)に患者は言った

 あんたはワーストナースだ!
 シフト交替か?ああよかった!
 あんたは明日働くのか? 
 そうか来ないのか!来なくて嬉しいぞ!


そのまま、シフトレポート中ずうっと
誰も聞いてないのに文句を言い続けていた。
欲しいものが手に入らなかったから逆恨み。
理由を説明されても関係無し
大人げないにも程がある。

指導ナースは駐車場まで歩きながら、まだそれを引きずっていて
 彼の言った事聞いてた?
 傷ついちゃう。
 酷いよ…
 理屈も通ってない。自己中心的で、受け入れがたい

彼女は指導ナースとはいえ、同じ新卒プログラムの出身で、まだ実務一年目なんである。年も若いから引きずっちゃうのね。
「パーソナルに受け止めないでよ。患者本人以外は、全員、あなたのほうが正しいってわかってるんだから。」
と励まして別れた。
彼女は明日休んでまた週末出勤する。
今夜と明日、ゆっくり、リフレッシュしなさいよ〜!

私の方は
初めての三連休。
新卒プログラムは、12時間シフトに入る週でも三日連続勤務(で、四日間休み)ではないので
連休は土、日だけ。
だけど、今週だけは金曜日が休みなので
三日連続休み!
まだ肌寒いし、どこへ行くって訳でもないけど
ゆーーーーったりできるわ!

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